2006年07月09日

30/24fps混在アニメにyadifは効果があるか。

【タグ】[MEncoder][インタレ解除][yadif]

結論:
デメリット
24fps部分に止め絵のスクロール(カメラパン)があるとカクツキが発 生する。
メリット
大半の場面では問題がない。
30fps部分のコマ消失が無い。
x264ではfps増にともなう画質劣化も少なめ。


 30/24fps 混在アニメというものがある。
 通常、アニメは映画同様に24fpsだが、制作工程のデジタル化で部分的に30fpsになっている事がある。動きの激しいオープニング・エンディング、 特にCG部分に多く、稀に演出上の意図から本編中でも使われる事があるらしい。ただしシムーンやゼーガペインのオープニングはCGでも24fpsのようだ し、いくつか前のケロロ軍曹のオープニングはCGでない箇所に30fpsと思しきコマが散見される。

見分け方の基本は、コマ送りで見て周期的に(連続する5コマのうちに2枚)シマシマが出れば24fps。 そうでなければ30fps。というもの。

 ここではアニメに話を絞るが、30/24fps混在は別 段アニメに限らない。映画カメラとテレビカメラで撮影した素材を繋げてあれば 24fps・60000/1001フィールド混在となるし(仮に時間軸fps混在と呼ぶ)、映画本編は24fpsでも、その上にTV局が合成する字幕や局 ロゴはたいてい60000/1001フィールドだ(仮に空間軸fps混在と呼ぶ)。

 これまで手許ではこうしたものも一律にpullupで24fps化していた。大半の部分は24fps制作なので、無駄な重複コマが減り、その分ビットが 節約できる(=画質向上)からだ。しかしpullupは本来逆テレシネ。すなわち映画カメラ固有のパターンを検出して24fps映像を再構築するものなの で、そうした素材では無敵に近いが、空間軸30/24fps混在では本来あるべきコマが抜け落ちてしまう。
 例えば先に例にあげたケロロ軍曹のオープニングの場合、pullupで24fps化すると抜け落ちるコマがある。わざわざイレギュラーな30fpsで作 ると言う事 は「見どころ」となる事を意図しているわけで、惜しい。

 そうした意図を汲んでか、世の中には番組別、話数別のデータ蓄積がある

 、、、んが、そういうややこしい事を考えるのも大変なので、

 TV放送の毎秒60000/1001フィールドを一律に30fps化できれば、いちいち悩まずに済むのじゃないかと思った。あくまでキレイになればの話 だが。
 考え得るデメリットとしてはアニメの大半を占める24fps部分に重複コマが出て、無駄にbitを喰う事だが、理論上、x264ならそれなりに効率よく 圧縮できるハズだ。

yadif,30fps

-vf yadif=0,crop=720:480:0:0,scale=640:480,hqdn3d,(pp=l5),harddup \
-ofps 30000/1001

a)空間軸画質(インタレ解除の性能)

24fpsと思われる部分〜本編の大半と言う事になるが〜 で、ジャギが出る。人物の輪郭などの描線に出やすい。
ゆっくりしたパンに多い。 意識していれば通常視聴でも目に留まる。
とはいえ、pp=md(ffmpegXやD-Vision 3のデインターレース)よりジャギは小さいし、pp=l5(kerndeintなどでも良いだろう)を補助的に使えばほとんど目立たない。ただしそれで も、pullupの逆テレシネに比べるとやや落ちる印象がある。

なお、filmdint=io=2997/2997でもpullup並みにキレイに解除できるが、これはオプションを調整してもインタレ解除そのものにし くじるコマが残 る。pp=l5などで潰しても、字幕など細かい部分が荒れるという固有の問題がある。
filmdintはここ半年ほど手許で正常動作しないので以前の記憶との 比較。filmdintはx86専用と言っても良いものなので、intelMacではまた違うと思う。

b)時間軸画質(動きの滑らかさ)

30fps箇所のコマ抜けが無い。一瞬目に留まるか留まらないかを意識して描かれた絵もきちんと残る。これは狙い通り。

反面、24fps部分では稀に動きにカクツキを感じる部分があった。
自分の動体視力と感性では、24fps部分に画面全体にわたる静止画像のパン(スクロール)があった場合、地味に引っかかる印象があった。スクロール速度 にもよるようだ。
コマ数でいえばpullupより素材(録画したMPEG2)に忠実なハズだが、素材をコマ送りで見ると、スクロール前後が混じったようなコマが入っている (5コマ中2コマに規則的に縞が出る)。素材視聴の際、これはスクロールの「途中」として認識される筈 だ。

pp=lbやl5ならば、こうしたシーンでは素材に忠実に「混ざったコマ」を生成する。この結果コマ送りで見るとスクロール前後が混じったようなコマ、画 面全体が2重化したようなコマのシマシマだけを塗りつぶしたようなコマができる。
yadifは前後のどちらかに「吸着」したコマを生成してしまうようだ。画面全体が2重化したコマは無く、シマシマも無い代わりに前後どちらかのフレーム と違いが無い。従ってスクロールの途中でスクロールが一こま停止する事になり、カクツくいて見えるのだろう。

静止画像のパン(スクロール)の無い素材では問題を感じなかった。気になるかならないかはかなり場面差、個人差があるように思う。
 
c)エンコード後の画質 (640x480,1000kbps,2pass)

実験ではアニメのAVG QP(p)は特にノイズが酷くない限り18〜22程度に収まった。数値的には十二分なので、余分な6フレームの悪影響は無視してもよいだろう。
x264ではP/BにDirectやSkipというマクロブロックタイプを 使ってビット消費を押さえ込める。8x8dct、b_pyramidなどでQT7互換性も無視した。

d)結論
インタレ解除性能はそこそこだが、24fps静止画スク ロールでカクツく。
そこをおしても30fps箇所、すなわ ち見どころの時間軸画質(動きの滑らかさ)を重視するなら。
といったところ。

ここではアニメに話を絞ったが、TVカメラ撮影素材のふつうの番組(自分的には落語)ではまず文句ないだろう。


余談。
実験では7番組をエンコードしてみたが、実はオープニングに30fps制作のものは無かった。シムーンの飛行機もゼーガペインの蝶々も. hack//Rootsの走る主人公も、みな24fpsだった。唯 一、まじぽかのエンディング(CG)が30fpsのようだったが、別にそこ、こだわりポイントじゃないしなぁ、、、って事で急遽古いケロロ軍曹(30fp らしき箇所が複数ある)を 引っ張りだして来た。実は制作段階でもfps混在っ て扱いが難しいのかもしれない。アニメは一律pullup+pp=l5のままでイ イかも。

理想を言えば、pullupのテレシネパターン分析を元にpullupとyadif(より望ましくはmcdeint)を使い分けるフィルタが欲しいとこ ろ、これは将来に期待しておこう。
posted by ばる at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | mencoder | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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